ほっこりしたい金曜日vol.4

みなさんこんにちは(^^)
ビーンズ障がい者ヘルパーの加藤です。
今回は私が初めて障がい者と出会ったときのことを伝えます。そのとき私はあることに気づきました。

大学一年生の冬の話です。
池袋のデパートで買い物し、そこを出ようとしたとき出入り口のど真ん中に一人のおじさんが立っていました。そのおじさんは色々な方に声をかけていたため私も声をかけられたら怖いなと思いました。
恐る恐るおじさんの横を通り過ぎようとしたとき「すみません!」と声をかけられました。おじさんは、大量の荷物を持ち、清潔感はなくホームレス生活をしている様子でした。障害者手帳の様なものを見せながら自己紹介してくれました。単語は話すことができ、ほとんどは50音表を1文字ずつ指差ししながら伝えてくれました。
「僕は耳と目が悪く、手伝ってほしいことがあります。」
その後「デパートの屋上に行きたいです!連れて行ってほしい!お願い!」と伝えてくれました。私は時間に余裕があったため一緒に行くことにしました。

屋上に行くまでの間、おじさんは私の手を引っ張りながら誘導してくれました。連れて行ってほしいと言っていたのに私が連れて行ってもらう状況になりました。私はおじさんと手をつなぎ、大きな荷物を抱えながら歩く様子をじろじろとみる人達からの痛い視線を感じましたが、気にしないと自分に言い聞かせました。

屋上に着くとおじさんは嬉しそうに笑っていました。私は一安心し、ベンチに座りながら一緒にジュースを飲み、一時間以上お話しました。打ち解けてきた頃、おじさんがぼそっと言いました。
「友達がほしい。友達になってください。」
まさかの発言で驚きましたが、勇気を出して言ってくれたんだと思います。友達がいなくて寂しい気持ちもくみ取れました。
私は「もちろん!お友達ですよ!」と言うと、ものすごく嬉しそうに笑って喜んでいました。きっとおじさんは、ただ一緒に居てほしいという一心だったのかなと思います。

おじさんとはその後、駅の改札で別れました。

友達がほしい!友達になりたい!という気持ちは誰もが思うことだけれど、社会と関わる機会が少ない人にとってはその思いを叶えることすら困難な事実に気づかされました。
ただ自分ではどうしようもできなく、この日は自分のやるせなさを感じ母に電話して号泣した思い出があります。

私にとっておじさんとの出会いは正直怖かったです。ただ、人に壁を作らず手を差し伸べることのできる自分と人を思いやることのできる自分がいることに気づきました。

今はヘルパーとしてアルバイトをしていますが、ヘルパーとしてではなく私個人が障がい者と当たり前に友達になれる社会をつくることが私の夢でもあり、ビーンズの夢でもあります

(ビーンズ障がい者ヘルパー 加藤)

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